【緊急報告 第10弾】2026年6月9日、中東情勢による材料・資材への影響と弊社の現状について
毎週火曜日の定点観測。中東情勢の緊迫化を受けたモノづくりの現場の最新状況をご報告します。この異常事態における「記録」として、2026年6月9日現在のリアルな状況を書き残します。
今回もまずは結論から申し上げます。 「本日現在、材料不足を理由に受注をお断りしなければならない状況ではありません」。
ただし、エッチング製品など溶剤を多く使用するご注文に関しましては、引き続き「分納(分割納品)」のご相談をさせていただいております。まずはこの点、ご理解いただけますと幸いです。
全体の入荷具合や納期遅延に関しては、先週から大きな変化はなく、相変わらずの「綱渡り」が続いています。しかしコスト面においては、ついに具体的な「現実」が数字となって押し寄せてきました。
1. 「値上げ予告」が、ついに現実の見積書に
これまでに各サプライヤーから届いていた「値上げします」という予告レター。今週に入り、おおむねそのレター通りの金額で実際の見積書が届き始めました。
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影響のある資材: シール材料、フィルム基材、両面テープ、保護シートなど
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溶剤の衝撃: 先週もお伝えしましたが、溶剤の値上げも確定し、なんと3月以前の「倍以上」の価格になっています。
分かっていたこととはいえ、実際に机の上に並ぶ見積書の数字を見ると、改めて今回のインフレの凄まじさを痛感します。
2. 私のキャリア史上「過去最高」。7月からのアルミ材料費
さらに今、最も身構えているのがアルミの材料費です。 アルミは基本的に3ヶ月に一度の頻度で価格が改定されるのですが、次回の「7月以降」の目安となる金額が、おおよそ明らかになってきました。
その上げ幅たるや、私が今の仕事に就いて以来、1回の値上げとしてはおそらく「過去最高」のレベルです。これまで数々の不況や高騰を経験してきましたが、これほどえげつない数字は見たことがありません。
3. 「本当に物がないのか?」という疑問、ふたたび
先週のブログでも書きましたが、これだけの値上げラッシュを目の当たりにすると、やはり「市場に本当に物がないのか?」という疑問が強くなります。
意地悪で出し惜しみをしているのではなく、これは冷徹な「経済の論理」です。メーカー側からすれば、値上げできるタイミングでしっかり価格転嫁を進めたい。そして発注側(ユーザー)からすれば、「あるかどうか心配だから、今のうちに多めに買っておこう」という防衛論理が働く。この両者の動きが重なり合って、今の異常な需給の歪みが生まれています。
何度も繰り返しますが、政府の発言が「正しい」とか「嘘だ」とか、ネット上で繰り広げられているそんな論争はどうでもいいのです。 一番勘弁してほしいのは、世間の不安を必要以上に煽り立てる報道や発信です。お願いだから少し静かにしてほしい、と切に願います。なぜなら、現場の現実問題として、品物は遅れながらもポツポツと入ってきているし、今のところどこからも受注制限(出荷停止)までは受けていないからです。
お客様へのお願い
恐怖心からくる過発注の波に飲み込まれず、私たちは目の前の現実だけを見て判断していきます。上がってしまった材料費に関しては、大変心苦しいのですが、今後お客様へ丁寧にご説明し、価格転嫁をお願いしていくしかありません。
情勢は日々変わりますが、変化があればすぐに正直にお伝えします。お客様には多大なるご不便をおかけしますが、何卒ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
