知識より、AIより、最後は「動けるか」。50年に一度の危機で試されるもの。
火曜日のブログでも何度か触れていますが、私たちの業界における溶剤不足は、今まさに深刻な局面を迎えています。
まず最初に、あらためてお伝えします。 「現時点で、弊社には在庫があります」。 今すぐ製造が止まるようなことはありませんので、その点はどうぞご安心ください。
ただ、正直に申し上げれば、決して潤沢ではありません。今後の情勢がどう転ぶかは、私たちも含め、どの業者も予測できないのが本音です。
知識やAIでは、溶剤は届かない
こういうピンチの時にこそ、その人の「真価」が問われるのだと痛感しています。 どれだけ勉強して知識をインプットしていても、どれだけ「経験豊富です」と口で言っても、この危機を前にどう考え、どう動くのか。そこにすべてが出ます。
今は悩みがあればAIに聞けばいい時代です。AIなら「絶妙な答え」を教えてくれるかもしれません。でも、実際に問題を解決するのは、AIではなく「行動力」と「人脈」です。
製造業に関わる人なら、誰もが喉から手が出るほど溶剤を探しています。そこで何ができるか。 「しつこい」と嫌われるのを覚悟で電話をかけまくり、塗料屋さんを回って「数リットルでいいから分けてほしい」と頭を下げる。ネットで通常の10倍、30倍という常識外れの価格で売られていても、どうしても必要なら迷わず買いに走る。
「今は売り手市場だから仕方ない」と諦めるのではなく、一歩踏み込んで交渉し続ける。結局、最後にモノを言うのはそういう泥臭い執念なのだと思います。
「綺麗事」では会社は守れない
「買いだめ」についても、正直にお話しします。 実は、うちだってそうしようとしました(笑)。先行きが分からない以上、社長として会社を守るために在庫を確保しようとするのは、本能に近い義務だと思っています。
結局、受注制限がかかって「買いだめ」はできませんでしたが、今の溶剤不足の背景には、こうした各社の「自社を守りたい」という切実な動きがあるのは間違いありません。
ただ、そんなパニックに近い状況だからこそ、「通常時、いかに周囲と信頼関係を築けていたか」が結果を分けます。
利害関係を超えた「仲間」の存在
今週の私の業務時間の約30%は、溶剤の交渉や在庫確認に消えていきました。毎日あっという間に夜です(笑)。
自分が動く中で、困っている仲間がいれば、できる限りの協力をしています。 もちろん、そこには「利害関係」もあります。それはビジネスである以上、当然のことです。でも、それだけではありません。やっぱり、知っている人が困っていれば助けたい。
ピンチを切り抜けられる人は、通常時であればさらに突き抜けられる人です。この状況で共に汗をかいた仲間との繋がりは、騒動が収まった後の大きな財産になると信じています。
ポジティブに、この「歴史」を学び尽くす
ある大先輩の社長は、今の状況を「1970年代のオイルショック以来だ」と仰っていました。50年〜60年に一度という、とんでもない経験を今、私たちはリアルタイムでしているわけです。
そう考えると、やばい、学ぶことが多すぎます(笑)。 経営や営業だけでなく、製造という「ものづくりのど真ん中」を、これほど深く掘り下げる機会は他にありません。
どんな時もポジティブに。 このピンチを、自社の「地力」を鍛える最高の機会に変えていこうと思います!
