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今年もエコアクションの季節

エコアクション21という言葉はご存じでしょうか?国際的な規格ISO14000とは異なりますが、環境省策定の日本独自の環境マネージメントシステムです。

平たく言えば、会社経営の一環として、環境管理に取り組んでいます!という資格のようなものです。1年間で使用した電力、ガス、水道、ガソリン、廃棄物などの総量を計算して、基準と定めた敏から〇%削減しますという目標を達成しているかどうか、1年に一回、審査を受けます。削減できているか出来ていないか?だけが審査の対象ではありません。根本的に、環境管理が会社経営の一環として、適正に運用されているかどうか?が審査の対象となります。

当社が最初に取得したのは2012年です。もう8年か!早いです。ちなみに環境レポートは公開されています。ご興味ある方はどうぞ。

谷田部銘板製作所 環境経営レポート

エコアクション21に取り組んでいる理由は、その取り組み自体がお得意様とのお付き合いで必要とされているからです。良く耳にする「グリーン調達基準」は、大きく分けて2つに分けられます。ひとつは、ISO14000やエコアクション21のような環境マネージメントシステムがありますか?という点と、もう一つは、生産する製品に有害物質は含まれていませんよね?という製品含有化学物質の管理です。当社のお客様のような大手のメーカー様とお付き合いするにはどちらも必要な要素です。後者はメーカー様ごとに規定があるので、独自のグリーン調達基準があります。ただ、一般的にはROHSやREACHと呼ばれる国際的な有害物質の基準に準拠しています。ちらみに、この調査、とても大変です。製品1点ごとに資料を作成します。

環境マネージメントシステムはもう少し大きな視点というか、社内に環境管理の仕組みは出来ていますか?という側面で、ISO14000やエコアクション21を取得することが一般的です。持っていると、お客様の環境マネージメントシステムの監査は免除されるのです。これは非常に大きいです。お付き合いの最低条件の一つかもしれません。

製品の精度や外観のきれいさなど、製品の品質はもちろん差別化となりますが、このような環境管理の面も、お客様とお付き合いを続ける上では大事な要素なんです。というか、それに付いていけないと継続的な取引は難しいのです。今はそんな時代です。すべてのお客様から要求はされませんが、電子部品や精密機器のお客様とのお付き合いには必須です。

正直な話、維持するのはとても手間がかかります。電気やガスの使用量を毎回記録して、年1回、レポートにまとめる。その後、審査人の方が工場を監査。大変です。でも、そのレポートを書く際に使用電力などの数字をチェックできるので、環境負荷を振り返る良い機会だと思っています。と、私はポジティブに捉えています。