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廃業の引き継ぎ

以前からですが、銘板屋さんの廃業多いですね、相変わらず。当社にもそのような案件がたくさん来ます。いままで何件こなしたかわからないくらいです。

現在も、ある銘板屋さんの廃業に伴い、仕事の移行が行われている真っ最中です。

廃業される会社様も様々です。
①お客様へ連絡無しでやめる
②廃業の連絡はするが、版や型の返却はいっさいしない
③廃業する際、お客に連絡して、なおかつ、版も型も返却する。

もちろん③があるべき姿です。版・型は請求してお金もらっている限り、所有権はお客様です。ただ、③のように廃業される業者様だけではありません。残念ながら①②もかなり多いです。そうなると、お客様もそうですが、引き継ぐ業者も大変です。すべて1から作成となります。当社はきちんと初期費用は請求させて頂きますので問題はありませんが、お客さんは版代を重複で請求されるわけですから、、損失です。

幸運にも、今引き継ぎしている案件は版をすべてお客様に返却して、その版を使って当社でも製作を開始しております。しかも、点数が途方なく多く、A4リストで約10ページ分もあります・・・。その廃業された会社様のすばらしいところは、版の管理状態がとても良い!ということです。お客様の注文品番がすべて版に記載されており、仕様も版に書いてあり、なおかつ保管場所も書いてある!こんなことは初めてです。

風の噂で、かなり年配の方々だったと聞いていますが、きちんと管理されています。今まで年配の業者さんの仕事を引き継いだ際、まず、品物と版の付け合わせが大変でした。似たものが大量にあるし、品名はお客様からの注文品名ではなく、自分で勝手に名前をつけていることが多かったです。なので、よくこんな管理で作っていたな〜と逆に感心していました。

あと、今回の引き継ぎ案件、価格も適正です。大体、年配の方の廃業された仕事を引き継ぐと、今の価格の半分くらいのところもあります。そりゃ、息子さんに継がせられないな、、、。なので、まず、当社のような会社が引き継ぐと、まずお客様からかなり怒られます(涙)なんでそんなに高いのか!!って。いや、うちも安いです、そもそもの価格が・・・・と今まで100回は説明しています(笑)でも、今回は適正価格。これであれば、当社でもやっていけそう。

今回の件で感じたことは、きれいに廃業される方たちは結構少ないんだなと思いました。版の管理や価格を見る限り、私の勝手な想像ですが、赤字続きでやめたわけじゃなく、単純に高齢でやめたんだなと思います。続けていれば、事業は継続できたはず。きれいに廃業されたんだな、と思いました。

当社もずっと遠い将来、万が一廃業することになったら、今回の業者さんのようにきれいに辞めるようにしないと、と感じました。続けるのも大変ですが、辞めるのも大変です。でも、普段からきちんと管理されていれば、辞める時もそこまで苦労しません。なので、やはり普段からの管理ですね。何事も整理整頓です。