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やっぱり、自己資金で出来る範囲で

借入が悪いなんて思ってはおりませんが、やはり、自己資金で、出来る範囲で広げていくべきだと私は思います。

以前、私が入社する前は、年商以上の借入が残っておりました。少しづつ返済はしてきましたが、最終的には工場の土地を売却して、すべての借入金を返済しました。この決断に私は関わっておりませんが、つまり±0で元に戻ってしまったわけです。

私が会社を継いでからは基本的に無借金の方針です。「基本的」とは、転ばぬ先の杖ではないですが、利用できる実質無利子の借入は行っております。例のコロナのあれです。

だからと言って、借りた分だけすべて拡張に使う訳ではなく、私が借りたお金は、もうどうしようもない状況でも食つなぐためで、そのどうしようもない状況の確率は限りなく0に近いのです。その後の投資も、リアル商売で稼いだ利益の中から行っております。

ちなみに、その会社が行った投資の資金の出所はどこ?っていうのはキャッシュフロー計算書見れば一発で分かります。

ただし、この借入は業界ごとの入金のタイミングの違いによるところも大きい。例えば住宅販売。もちろん先に家を建てる訳だから、材料費、職人さんのお給料、先に出ていくお金はあります。しかも膨大です。その意味での借入は必要なものです。

そうではなく、自社の体裁を整えるための無理な借入はNGだと思います。最新の機械設備を入れても使うだけの技能やマンパワーが無ければ活用出来ません。その資金をすべて借入で行うようであれば、人のお金を返すために疲弊するだけです。見かけすごい設備でも、それが本当に利益が出ているか?実はそれは経営者しか分かりません。作業者は忙しければ儲かっていると思っているはずですが、現実はそうでは無いのです。返済のために、無理な受注を繰り返していればその忙しさから利益は生まれておりません。

以前、機械商社さんのお話で、モノ補助が登場してから、身の丈を超えた機械設備を導入する会社が出てきたと。しかも、補助金もらって倒産した会社があったそうで、代金の回収ができなかったケースがあるそうです。それって、、、かなりヒドイ資金調達です。なんかそんな話を聞いていると、モノ補助を悪用する会社もいるんだなと思います。

実は今年もモノ補助にチャレンジする予定です。うちの目的はそんなヒドイもんじゃありません(笑)申請するほとんどの会社は目的があって補助金を使うのです。なにせその補助金は税金ですから。使うみんなが幸せになる投資でないと、補助金の本来の目的から逸脱してしまう。税金はヒドイ資金調達の手段として使われるべきではないのです。

身の丈、身の丈、と繰り返すと、チャレンジ精神無いと思われちゃうと思いますが、実際の経営やっていると、本当に身の丈経営は大事だと思います。見かけと現実は違いますからね(笑)