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成長出来ても、素直に喜べない

やっぱり、廃業ラッシュは続いております。そんな話を仲間の会社から聞いております。考えることは同じです。

仕事回ってきて売上増えるのはうれしい。でも、この成長がいつまで続くのか予想も出来ないから、一概に喜べません。私たちの会社は小さい会社ですから、少し仕事増えるだけでキャパシティーはすぐにいっぱいになります。もう入らない、お腹いっぱいという状態です。

そうすると断る仕事も出てくるから、その機会損失が惜しい・・・って思うんです。その機会損失を防ぐためには、増員と設備拡張、つまり拡大路線。

で、冷静に考えると、今は高度経済成長期ではなく、市場は成熟、これから縮小してかもしれません。そうなると、、拡大しても、そのキャパシティーを埋めるだけの仕事を取ることが出来るのかっていう不安が常につきまとうんです。

リアルな経営の数字ってそれは経営者にしか分かりません。でも、見栄えと中身が違うってことはよくあります。私も色んなお客様とお付き合いしているから、規模の大小と、実際の数字が必ずしもリンクしないことはよく分かっております。小人数で、出来るキャパシティーの中で儲けている会社、とても多いと思いますよ。

特に私のいる業界は、あまり大きな会社がありません。うちの会社で比較的大きい規模です。過去見ると、、うちもそうでしたが、広げ過ぎると傾くっていうこと。なんかちょうど良い規模があって、その辺りの同業者は今でも元気です。だから、そんな過去を知っていると、拡大路線には躊躇しちゃうんだよな。。。

とは言いつつ、実際はうちの会社もここ数年で社員数が増えました。今後も、あと少し増やす予定です。で、どこまでやるのか。。いつも考えます。

成熟した先進国というのはこういう感じなのだろうか。もし私が今ベトナムなんかにいたら、もっともっと!!って思うでしょうね。でも、ここは日本。成熟した市場でどう振舞うか、今の同世代の経営者はみんな同じ悩みを持っているんだと思います。人を増やしたくても集まらない、そんな状況もアクセルを踏めない原因かと思います。

それが良いのか悪いのか、私には分かりません。途上国の成長という高揚感を味わえなくても、それらの国には無い社会的な安定は間違いなくあるわけだから。

景気などの外部要因はコントロールできないものだから、今後も必ず売上や利益の波はあるだろうと思います。Maxの売上をこなすだけキャパを広げるべきなのか。それとも、キャパはある程度絞って、溢れちゃう機会損失は目をつぶるべきなのか。手伝ってくれる仲間もどんどん減る中、いつも悩んでしまうところです。