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コロナ特需を考える。

最近、スーパーやコンビニ等のレジで見かけるようになりましたが、飛沫感染防止のための透明のプラスチック板コロナ特需です。

材料の透明アクリルの在庫が非常に切迫しております。というか、板厚によって既にありません。というか、いつも注文をお願いしていた加工屋さん、飛沫感染防止用の注文以外受付を中止しています。いや、本当に困りました。

仲間の彫刻屋さんに代替の加工をお願いしたので、何とか乗り切れそうです。今のところは。最低限の材料も何とか確保しております。この品薄がどこまで続くのか。

マスクやアルコールの品薄は想像できました。トイレットペーパーの品薄は一時的なものと理解していますが、まさか透明のアクリル板が無いとは・・・。想像もつかないところで品不足が出ました。今回感じたのは、加工先を複数持つことの大事さです。また、他に品薄になるものが出るのではないか?と、他の材料も念のため確認しました。金属の材料、ステンレス、真鍮、銅板あたり。2020/4/21現在、これらの材料の供給は問題ないとのことです。とりあえず安心。

飛沫感染防止のための製品に代表されるコロナ関連商品ですが、どんどん市場に出てきています。特需です。間接的にはもしかしたら当社にも恩恵はあるのかも知れません。突然数量が増えた製品もありますので。ただ、直接的に分かる特需的な製品はありません。これから何か開発して、この特需の波に乗る!!と考えても、実はもう遅いかも知れません。

コロナ対策の製品をよく見てみると、実は非常によく考えられていて、おそらく1~2か月前から構想を練って開発された製品かと思います。これから世の中に出回れば売れるか売れないか分かりますし、クレーム等のフィードバックでより洗練されていくはずです。

この特需の波に乗るためには、今までの経営の仕方をガラッと変える必要があると強く思いました。今の私の考えは、「既存の市場で既存の製品のニーズを効率的に取り入れて、効率的に生産する」というものです。すべて「既存」です。コロナ対策製品は今まで市場になかったもですので、お客さんのニーズもはっきり分かりません。そのニーズや製品の危険性などのリスクを想像して、より早く動いて製品化する体制が必要となります。今の私の考えとは全く異なる経営の仕方です。

「コロナ対策」は全国民に共通のニーズです。世の中のニーズはどんどん細分化されて小ロットの動きになっていますが、この「コロナ対策」製品は非常に数量のまとまった需要の強いニーズです。こんな機会はそうはありません。だから色んな業者さん達が今開発競争を繰り広げている。

当社はスタートで出遅れましたが、この考え方の転換は非常に勉強になりました。やるなら今しかない!のです。そのためには嗅覚というか、ニーズの変化に敏感に対応する能力と、すぐやるという実行力が必要だなと。そうすると、今の段階だと目先の仕事で手一杯になっている状況は良くない。新しい方向に持っていくのは私自身しかいないのだから、やはり仕事の移譲、権限の移譲を進めていくべきだなと再認識しました。