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選挙のニュースを見て思ったこと。理屈やエビデンスを超える「覚悟」の話。

明後日は、いよいよ衆議院選挙ですね。

昨年、高市さんが首相になり、そこから自公連立の解消、まさかの維新の会との連立樹立。そして年明け早々の解散……。本当に目まぐるしい動きです。 海外に目を向ければ、トランプ政権によるベネズエラやグリーンランドへの強硬姿勢、ぎくしゃくする日中関係など、外交面でも景色が一変しました。 これほどの激動の変化は、私も生まれて初めての経験かもしれません。

私は特に支持政党があるわけではありません。 ただ、昨年の総裁選から今回の一連の流れを見ていて、理屈抜きに感じたことがありました。

それは、リーダーの「覚悟」です。

慕っていた安倍元首相の想いを背負い、女性初の首相として矢面に立つ高市さんの演説を聞いていると、その是非はともかく、凄まじい「覚悟」がヒシヒシと伝わってきます。 そこには言葉の巧みさやロジックを超えた、何か迫ってくるものがあります。

今日のブログは、政治の話をしたいのではありません。 仕事をする人間にとって、この「覚悟」こそが一番大切だという話をしたいと思います。

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最近、ビジネスの現場では「エビデンス(根拠)」という言葉をよく耳にします。 「その根拠は?」「データはあるの?」と、論理的に説明・説得することが求められます。もちろん、それも大切です。

でも、本気の覚悟が決まっている人の言動には、そんなエビデンスを超越した説得力があります。 目つき、口ぶり、立ち振る舞い。そのすべてから「私はこれをやり抜くんだ」という気が発せられている。だから、理屈じゃなくても周りの人に「スーッ」と入ってくるし、人が動くんです。

偉そうなことを書いていますが、私自身、最初からそんな覚悟があったわけではありません。

私が会社を継いで最初の5年くらいは、覚悟なんてありませんでした。 早くに亡くなってしまった両親への懺悔というか、「親孝行」のつもりで継いだだけでした。

「親孝行」と言えば聞こえはいいですが、これはあくまで「自分以外の誰かのため」です。「俺がこの会社をこうするんだ!」という主体的な覚悟とは違います。

そんな中途半端な気持ちを吹き飛ばしたのが、あのリーマンショックであり、その後の激動の日々でした。

苦しい状況下でも事業に真摯に挑む仲間の姿。 そして何より、自分に子供ができたこと。 古参の社員だけでなく、新しい若い社員が入社してきてくれたこと。

「あぁ、もう逃げられないな」と思いました。 さらにコロナ禍を経て、廃業する同業者の仕事を引き継ぐ機会が増えました。「ウチが供給を止めれば、お客様のラインが止まる」という責任の重さが、私の腹を完全に括らせました。

だから今は、迷いは一切ありません。

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社長が覚悟を決めると、不思議なことに、社員の「覚悟」も見えてくるようになります。

毎日一緒にいれば分かります。 「この仕事に本気で向き合っているな」という人とそうではない人。

特に、我々のような「製造」の現場は嘘がつけません。 モノづくりは、向き合って、向き合って、知恵を出して、何度もトライ&エラーを繰り返すことでしか、良い答えが出ないからです。 覚悟を持って深掘りした人間と、そうでない人間の仕事は、出来上がった「モノ」を見れば一発で分かってしまいます。

技術や知識は後からついてきます。 でも、「覚悟」だけは、最初に自分で決めなければ手に入りません。

時代がどう変わろうと、政治がどうなろうと、最後に生き残るのは「覚悟」を持った人間だと、私は信じています。