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町工場は「宝の山」ですよ。私が2003年からDXに取り組んだ理由。

最近よく耳にする「DX」とか「AI」。 AIはここ1~2年のトレンドですが、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉自体は昔からありますね。

はい、手前味噌ですが、私は2003年からDX化しています。

2003年当時の昭和な町工場。 現場はほとんど「紙」!! 紙ですよ、紙(笑)。 メールを使っているのは一部の人だけ。売上や仕入れの集計は「結果論」。 正直、「経営」はされていなかった。それでもやってこれたのは、ひとえにお客様のおかげでしたね。

私がまずやったことは、受注と仕入れのデジタル化でした。 エクセルで始め、アクセス(Access)での管理に移行。 データ置き場も、ローカルPCから社内サーバー、そして今はAWS(クラウド)にあります。

見積りから受注、製造、出荷、請求、回収。 これらが見えていない世界を、デジタル化で「見える化」することで管理できるようになる。 そうなって初めて、本当の「経営」がスタートできたと思っています。

◆「100億円」なんて要らない

うちみたいな規模の町工場は、売上なんて大したことないですよ。それは事実。 でもね、10~20人の社員の生活、そして自分の家族の生活を守るために、100億の売り上げなんて必要ないんです。

そうではなく、例え1,000万円でも、その中で「どう利益を上げていけるか?」を真摯に考え、実行していけば、経営は十分に成り立つのです。

うちの銘板業で売上100億なんて無理(笑)。そもそもそんなことは望んでいません。 でも、ちょっと変えるだけで「利益構造」は劇的に変わります。

  • 無駄な外注費あるでしょ?

  • 無駄な在庫あるでしょ?

  • 使っていない機械あるでしょ?

少し変えてみたら? 何かが変わります。 それが大手企業の何倍ものスピードで体現できる。これこそが町工場の強みだと、私は思っています。

◆「斜陽産業」に隠れたニーズ

そして気づいちゃったんです。「斜陽」と思っていた技術、ニーズはまだまだあるぞ、と(笑)。 そう、発信の仕方だ! 売る相手を変えればよいのだ! と気づいたわけです。

今までの大手さんとのお付き合い、もちろん大事です。でも、それだけでは厳しい。単価競争もあるし、競合もたくさんある。

それプラス、その技術を「今まで付き合ってこなかった人たち」に提供することで、驚くほど喜んでもらえる。 たまにメールで頂く感謝のお言葉。 それは本当にうれしいものです。事務所でガッツポーズしています。

なんか、すべてが「リアル」なんですよね。町工場の経営って。 喜びの声もリアルなら、不良の連絡もリアル(汗)。ダイレクトに来ますから。 先日は不具合連絡があって、あまりにショックで泣き言をいったら、逆にお客さんに励まされました。そんなドラマもあります。

そう、町工場は「宝の山」です。

もし家業を継ぐことをためらっていたり、逆に親に反対されたりしている人がいたら、 「まずはやってみたら良い!」って思います。 ダメならやめればよいし、今の労働市場は売り手市場だから(笑)、食うには困らないでしょ。

でもね、やるって決めたら腹を決めてやってほしいです。 そうでないと、町工場に隠れている「宝」は一生、手に入りませんよ(笑)。