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アメリカンイーグル

ガイアの夜明け」テレビ東京の番組です。昨晩、久しぶりに見たのですが、案内人の江口洋介さんが昨日で終わりとのこと。10年以上も案内人を務めたそうで、私も良く見ている番組ですので寂しい感じですね。ガイアの夜明け=江口洋介さんでしたから。年明けは松下奈緒さんが初の女性案内人になるそうです。

江口洋介さんが案内人終了とのことで、ここ10年で取り上げた企業のその後を追いかけていました。光と影です。高級料理を立食形式で提供するお店、「俺の」シリーズvs「いきなりステーキ」。「俺の」シリーズのお店は立食をやめて座席スタイルに変更して今でも繁盛しています。逆に「いきなりステーキ」は急すぎる出店攻勢がお客の取り合いを生み、競合が多数出現する厳しい状況で、前年比40%マイナスという厳しい状況。この差が何で生まれたかはもっと詳しく調べないと分かりませんが、華々しい事業を継続することの難しさ、継続するためには地道にお客のニーズを捉え、変化し続ける必要性を感じました。

番組の中で印象に残ったものはファストファッションと呼ばれるアパレル業界の話。アメリカンイーグルが今年いっぱいで全店閉鎖とのこと。私も休日にショッピングモールに行くとよく見かけるブランドだと記憶しておりましたが、まさかこんな短期間で撤退とは。確かに値段は安いけど、GAPで同じような服買えますしね。お客さんのインタビューで「アメリカンイーグルが無くなっても特に何とも思いません。必要性も感じない」。ぞっとしましたね。同じような服、他でも買えるし、いまや洋服はネットで買う時代ですから。でも「必要性が感じられない」という話は経営する身からして、心の底からぞっとする話です。

ファストファッションの中でも、もちろん波はありますが「ユニクロ」は順調です。考えてみると、毎日自分が着ている服の中には必ずユニクロのものは含まれています。洋服っていうカテゴリーでは表現できない、すでに生活の一部という感じです。そう考えると、かっこよいアメリカンカジュアルな服が安価に買えるアメリカンイーグルの服は、特に毎日着る訳でもなく、どうしても必要かどうかは疑問。ユニクロの商品はインフラではありませんが、毎日欠かせないものという考えの中では、電気や水道、通信と同じ感覚な気がします。

ユニクロはインフラではありませんが、結局、世の中でどうしても必要なものは生き残り、そうでないものは生き残れない。銘板も同じことが言えて、キャラクターグッズのような流行りものは、短期間で数量が出てもすぐに終わってしまいますしリピートもありません。逆に産業用の機械などは数量は見込めないけど長期間流れるものが多い。当社も突発で流行りものの仕事が来たりしますが、一瞬で終わるので、そちらに注力することはありません。あくまでも工業系の仕事が主流です。トータルで考えると、地味で長く続く仕事の方が売り上げも利益も高いと思います。

やはり長く会社を続けるためには、一時のバブルには依存せず、地道で息の長い商売をどれだけ取れるかでしょう。見た目で派手で、有名なブランドやキャラクターの仕事を大きな規模でやっていて、仮にマスコミ等に取り上げられても、1年後、5年後、はどうなっているか。短期間に10が20に増えても、すぐに20が0になってしまう可能性だってあります。それであれば、良くても10が12くらいにしかならないけど、悪くても7くらいで止まるような仕事の方が私は欲しいです。

結局、お客様に必要とされなければ仕事は無くなってしまいますから。派手に着飾りお客さんを呼び込むのではなく、知らない間に当社の製品が色々なところで使われるのが理想ですね。生活の一部にすーっと馴染んでいる感じです。必要とされるものでも、必要な時と必要でない時があります。必要で無い時に「買ってください!」と言っても誰も買ってくれない。必要な時が来れば、必ず買ってくれますから。だから焦りは禁物です!

アメリカンイーグル”へ1件のコメント

  1. 大村 より:

    毎日見てますよ。同業者として、そうそうと思う事が多くあるので、ブログ、続けて下さい。楽しみにしています。

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